那覇で買ったCDいろいろ


2007−11-17

沖縄の旅に11月11日から11月13日まで出かけていました。日本道教学会の大会での参加で、おもに那覇にいました。
那覇滞在中に以下9枚のCDを買いました。

1)坪山豊『唄袋の島から─今、奄美島唄の新しい息吹が聴こえる』名瀬:セントラル楽器、1997年

寸評:奄美ヒギャ節(東節)の代表者で、創作島唄の名手でもある坪山豊さんの代表作。本業は船大工。幽霊供養の唄、「眠れ
よイマジョ」を聴くために購入。徳之島闘牛の唄「ワイド節」必聴。


2)朝崎郁恵『うたあしぃび』東京:ビクターエンターティメント、2003年、2600円

寸評:誰にも似ていない朝崎節が、ワールドミュージックと交感する。枯れて枯れた土の声。この人の唄を聴くことが出来る人
と聴くことが出来ない人に二分されるはずです。島唄界のフジコ・ヘミングといって間違いないと思います。「豊年節」「行
きょおれ」「六調」の3曲は、私は好きです。


3)牧岡奈美『牧岡奈美選曲集─唄声・クレオパトラアイランドからの』名瀬:セントラル楽器、1998年、3500円。

寸評:喜界島の唄者、牧岡奈美さんが高校生時代、アルトサックスを吹いていた時代の初々しいアルバム。平明な歌声。素直
です。裏声がたいへんよく唱います。

4)林茂・鍋田武則・山下実・先田タケ子『南ぬ風─沖永良部島国頭の島唄』(ふぇーはじ)東京:満月レコード、2005年(シー
サーズ、持田明美プロデュース)、2500円

寸評:九州出身のシーサーズ、持田明美さんが現地録音して発表した沖永良部の唄。流れよる椰子の実一つは、そのまま胡弓と
してこの島では楽器にされていたのです。持田さんの満月レーベルは資料性も高い貴重な録音ばかりです。


5)上原正吉『上原正吉全曲集』那覇:マルフクレコード、1991年、3500円

寸評:自己主張の少ない、淡々とした上原正吉さん。それだけに唄に寄せる愛が素直に伝わるのです。上原正吉さんは沖縄本島
名護市の今帰仁出身です。弟子をたくさん育てたたいへんな方でもあります。現在は山内昌弘さん、大阪出身の与那嶺美香さん
と活動しています。


6)『あさばな─奄美しまうた紀行』東京:ジャバラレコード、1997年、2800円

寸評:奄美島唄の名唄者の録音ばかりをあつめたオムニバス。森田純一さんのJABARAレコードによる奄美島唄の現地録音は、ここ
から始まりました。阿世知幸雄さんの奄美竪琴のキラキラした演奏に、もとは座って唄遊びで掛け合った奄美島唄のあり方を思い
出させます。奄美竪琴の復活を知ることができます。牧岡奈美さんもこのCDでデビュー。


7)登川誠仁『スピリチュアル ユニティ』東京:リスペクトレコード2001年、3000円

寸評:老いてますます枯れては冴える。その含み有る面白み。スパらしいです。


8)登川誠仁・知名定男『登川誠仁・知名定男』東京:リスペクトレコード、3150円

寸評:師弟競演版。アドリブを繰り出して凄い掛け合いです。凄い面白さです。嘉手刈林昌から登川誠仁、知名定男に至るまで、
沖縄の唄者の方は含蓄にみちた面白みがじつに深いと思うのです。那覇の音はどこか都会的な粋を秘めています。


9)国吉源次『伊良部トーガニー』東京:ビクターエンターティメント、2002、2548円

宮古島の島唄ならこの一枚というくらい素晴らしいです。冒頭の「伊良部トーガニー」は、サバニ一隻手漕ぎで漕いで、伊良部島
の恋人のもとに通う恋歌。
抑制された唄声が、恋いの強い思いと、頑固一徹な意志を感じさせます。国吉さんそ人も木訥かつ頑固一徹、宮古島唄の美しさに、
確固とした自信をもっていることがよくわかるのです。男の中の男唄者といえましょう。世代的には、大工哲弘さんの前にこの人あ
りと思うのです。