マジムン─沖縄・奄美の「魔物」

2007-10-02

マジムンとは、沖縄・奄美の言葉で、「魔物」のことです。
「島唄を聴く」のコーナーでアルバム「マジムン」をとりあげたのが気になり、
以下、マジムンを広く全国に知らしめた金城朝永の論文からその仲間たちを列挙してみます。

「ハーメー・マジムン」=老婆の幽霊。
「ヂュリグワー・マジムン」=ズリ(遊女)の幽霊。

「アカングワー・マジムン」=赤ん坊の死霊。四つんばいになって股間を潜ろうとする。
潜られた人間は、魂を抜かれて死ぬ。
(以上、金城朝永「琉球妖怪変化種目(一)」『郷土研究』5巻2号、1931年)

「ミシゲー・マジムン」=しゃもじが化した魔物。
「ウワーグワー・マジムン」=豚のお化けで、股間にもぐられると魂をとられて死ぬ。

「ウシ・マジムン」=死棺を入れる籠が牛に化けたもの。夜遅くの帰りに、赤牛が突進してきた。
組み伏せたが疲れて倒れた。翌朝、籠の両側につけた飾り物を握っていた。

「アフィラー・マジムン」=家鴨の幽霊で、股を潜られると魂を取られて死ぬ。
(以上、金城朝永「琉球妖怪変化種目(二)」『郷土研究』5巻3号、1931年)

このほか、「シチマジムン」=霧のようなうろんな魔物。
(島袋源七『山原の土俗』郷土研究社、1929年)
というものもあり、人霊あり、動物精あり、道具の精(付喪神)など、魔物すべてを指し、
ヤマトの言葉でいう「化け物」に近い言葉でしょう。